Google社は、2年間の歳月をかけて、200以上のインタビューを行い、社内の180のチームを調査しました。
その調査の目的は、社内で最高の業績をあげているチームに焦点を当て、チームの生産性を高める秘訣を探ろうというものでした。
中でも、生産性の高いチームと低いチームの違いは何なのか? を解明することに主眼が置かれました。
この調査をはじめる前、Googleの経営陣は、最高のチームをつくるということは、最高の人材を集めることであると信じていました。
しかし、調査・分析を進めていくうちに「集団規範」が最高のチームをつくるのではないか、という仮説にたどり着きます。
集団規範とは、チームがどのように機能するのかを規定する不文律、慣習、行動基準のことです。こうした規範は暗黙、公然かに関わらず、チームに多大な影響を及ぼします。
その仮説の元、研究が進められ、チームを成功へと導く5つの鍵が発見されました。
1)心理的安全性(Psychological safety)
…不安や恥ずかしさを感じることなく
リスクある行動を取ることができるか
2)信頼性(Dependability)
…限りある時間を有効に使うため、
互いに信頼して仕事を任せ合うことができるか
3)構造と明瞭さ(Structure & clarity)
…チーム目標や役割分担、実行計画は明瞭であるか
4)仕事の意味(Meaning of work)
…メンバー一人ひとりが自分に与えられた役割に対して
意味を見出すことができるか
5)仕事のインパクト(Impact of work)
…自分の仕事が組織内や社会全体に対して
影響力を持っていると感じられるか
この中でも特に心理的安全性は、その他の4つの力を支える土台であり、チームの成功に最も重要な要素であると言われています。
戦略的に生産性の高いチームを作り上げるため、経営者やマネジャーは心理的安全性の高い環境を意識的に構築し、維持するよう心掛ける必要があるでしょう。
参考:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/