フルーツが糖代謝を改善?!
日々、学習への投資
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栄養学ニュースレター Issue #374 Mar 22, 2020
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毎日新しい情報があり、その数だけ理解が深まり、私の意見も修正されます。少し前と意見が変わっているということは通常の状態です。悪しからず。いつも時間に追われており、誤字、脱字等ふんだんにあると思います。ご容赦ください。 |
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筆者略歴:阪大在学時に体育会ボディビル部を創部、1980年代より米専門誌マッスル&フィットネスなどの邦訳を担当。 ビバリーヒルズの広告代理店などを経て、1997年にLAニュートリションを創立するなど栄養に関する幅広い発信や活動を行っている。
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この一週間はどうでしたか?
依然としてコロナウイルスの緊迫は続きますね。
むしろ始まったばかりなのかも知れません。
ついに米国カリフォルニア州の全土で外出禁止命令が出てしまいました。
今週はイタリアの惨状の理由に少し触れた後、フルーツが糖代謝を改善するという話題を紹介します。
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なぜイタリア?
新型コロナによるイタリアの死者数が中国を上回ったとのニュースに驚いた人も多いだろう。
中国の数字がどこまで本当かは分からないが、イタリアでの死亡者数が急激に増えていることは間違いない。
この現象に関し多くのニュース解説を読んでみた。
当初は濃厚接触の多い民族だからというような解説も多かったが最近の論調は違ってきている。
3月17日に出されたJAMA(米国医師会雑誌)のイタリアに関する報告[1]によると、60歳未満の感染者が死亡する率は1.7%。
また死亡者のうち60歳未満の人数比率は3.5%である。
言い換えるとイタリアの死亡者の96%以上が60歳以上であり、約88%が70歳以上だ。
イタリアの健康省科学顧問、ウォルター・リッチャルディ教授が語ったところによると[2]、イタリアでの死因記録でコロナウイルスを直接の原因とするものは12%。
残りの88%は既往症との複合的原因が考えられるという。
死亡者の99%に既往症があったとのことだ。
なおイタリアの65歳以上の人口比率は23%でヨーロッパで最も高齢化が進んだ国である。
今見てきたようにイタリアで死者数が激増している裏には
・重篤化するのは圧倒的に高齢者である
・イタリアは高齢化社会である
・イタリアでの死因の書き方だとコロナでの死者数が多く出る
といったような要素があり、それらが現実以上に状況を恐ろしく見せていると考えられる。
(続く)
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多くのフルーツは2型糖尿病のリスクを下げる
下に挙げたようなフルーツを食べる人は2型糖尿病のリスクが下がるという研究がある。[3]
・リンゴ
・ブルーベリー
・チェリー
・グレープフルーツ
・グレープ
・バナナ
・オレンジ
・もも
・洋梨
・すもも
もちろん果物によってリスクの下がり方は違うし、フルーツジュースではダメだ。
2型糖尿病のリスクを上げる、下げる、と言われてもピンと来ないかも知れない。
最近は2型糖尿病という言い方の他に「糖代謝異常」という言葉が使われるようになり世間の理解が進んできたように思う。
つまり2型糖尿病のリスクを下げるということは、糖代謝を改善するということなのだ。
「フルーツが糖代謝を改善する」と言った方がずっと分かりやすい。
では巷で言われている「果糖の害」とは一体何なのだろうか?
(続く) |
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AMINO ACIDS / アミノ酸 最高品質アミノ酸
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肩書の限界
果糖はアルコールに似た代謝をされるので身体に毒であるとか、ひどい場合には「毒」とまで言われている。
例えばラスティヒ(ルスティグ)博士が書いた著書に『果糖中毒』(邦題)という書物がある。
触れ込みは
アメリカの一流医科大学院の教授が229の医学論文から導きだした「食事」の正解とは?
というものでいまだに国際的に多大な影響力を及ぼしている。
私もこの博士の考え方を素直に受け止めて邁進した時期があるので、逆に何が決定的に間違っているのかよく分かる。
しかしそれ以前にこの先生の肩書を見ただけで批判的な視点を持つことすら憚られると感じる人は多いことだろう。
こういった「物質に帰する考え方」、リダクショニズム(要素還元主義)は考え方のツールの一つだが、当然ながらあてはまる場合とそうでない場合がある。
糖質が悪い、果糖が悪い、という煮詰めた考え方には限界があるということだ。
(続く)
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PLANT-BASED PROTEIN / 植物性プロテイン
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構造がパワーを持つ
個々のパーツが全体を形作るという考え方は正しいが、個々のパーツの性質を以て全体像の「良い、悪い」を言い出すと現実にそぐわない場合が多く発生してくる。
例えば蜂蜜で確認されている効果は
・抗酸化作用
・糖代謝改善作用
・抗菌作用
・抗炎症作用
・心肺機能改善作用
など数多くあり[4]、グウの音も出ない。
ところが蜂蜜の主成分は糖質であり、ブドウ糖と果糖が半々である。
糖質の毒性、果糖の毒性という話はどこに行ったのだろうか?
そればかりではない。
炭水化物主体の野菜や果物が糖代謝を改善するということが火を見るより明らかな昨今、特にマクロ栄養素においては「形」が最も重要なカギを握るということを、我々は提唱しなければならない。
個別のアミノ酸、ペプチド、蛋白質と大きくなるに従い、パーツにおける性質の掛け算では無く、構造によって全く違う性質が出現してくる。
同じ炭素であっても、炭であるのか、ダイヤモンドであるのか、カーボンファイバーなのかグラフィンなのかという、ホーリズム(全体性主義)である。
従って分子栄養学とホリスティック栄養学は両方同時に理解しないといけない。
栄養素がスカスカの加工食品を食べていると、微量栄養素が足りるまで満腹にならず、肥満の元になるかも知れない。
こういった場合には微量栄養素失調という分子栄養学的な考え方で良いが、果糖がダメかどうかというのは「構造による」ということだ。
こういった「パーツと全体」を踏まえてマグネシウムのことも考察しようと思っていたが誌面が尽きたので別の機会に。
(出典に続く)
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出典
1. Livingston E, Bucher K. Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) in Italy. JAMA. Published online March 17, 2020. doi:10.1001/jama.2020.4344
2. https://www.telegraph.co.uk/global-health/science-and-disease/have-many-coronavirus-patients-died-italy/
3. Muraki Isao, Imamura Fumiaki, Manson JoAnn E, Hu Frank B, Willett Walter C, van Dam Rob M et al. Fruit consumption and risk of type 2 diabetes: results from three prospective longitudinal cohort studies BMJ 2013; 347 :f5001
4. Khan, R.U., Naz, S. & Abudabos, A.M. Towards a better understanding of the therapeutic applications and corresponding mechanisms of action of honey. Environ Sci Pollut Res 24, 27755–27766 (2017).
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