「良いところ」を受け継ぐ
若い頃は「神」といった存在を軽視していたのだが、気がつくと、多くの科学者が、宗教的な信条をしっかり密かに保持していることの整合性に、何の違和感も感じなくなっていた。
科学の進化方向が、古い観念の上書きの継続となることで、信条とサイエンスの乖離は消失する方向に進んでいるからだ。
身体の成り立ち、組織や生化学反応の仕組みが明らかになるにつれ、科学的方法自体が、突然変異などの確率論的進化といった「従来的科学の立場」を消去法的に追い詰めていると感じる。
所詮我々の知性(意識)では、まだまだ我々自身の成り立ちさえ、理解することが出来ない。
一つ言えることは、生きとし生けるもの全ては、進化の方向性を持ち「良いところ」を次世代に受け継いで改良を重ねているということだ。
(続く) |