Aさん:「ハワイはいいよね」
Bさん:「最高だよねー」
という話では、
さほど話が食い違わない。
厳密には、
「ハワイはいいよね」と言いながら、
かたや、
ワイキキビーチで
のんびりしていることを想像し、
かたや、
アラモアナ・センターで
ショッピングしていることを想像している
ということはあるけれども、
ほとんど話が食い違わずに
お互いを理解し合える。
けれども、
それが
思想の違うもの同士での
政治談義だったり、
世代間ギャップのある
上司と部下だったりすると、
話がまったく噛み合わない。
見ている世界が違ければ、
そもそも議論にすらならない。
うまくいっていない
マーケティングもそうで、
まずは同じ世界を見るようにしないと
はじまらないのだ。
かつて、
ダウンタウンがデビューした当時、
自分たちの独特のテンポと
日常の、あるいはシュールなテーマで
みんなを笑わそうとしても
無理だと悟った、と。
それまでは
お茶の間の家族みんなで笑えるものが
漫才と呼ばれていた時代に、
若者だけにウケる独特の間と語りは、
良しとされなかった。
だったら、
その若者たちを“教育”して、
つまり、
“マーケティング”して、
“笑い”を教えたのだと言っている。
「スベる」「サブい」「ベタ」「ドン引き」
「噛んだ」「逆に〇〇」「考えられへん」
などなど、
笑いのセオリーや楽屋ネタ、大喜利などを
一般化させたことによって、
自分たちの笑いを
世の中に浸透させたわけなのだ。
この朝メールは
協会に興味がある人が多いので、
協会のマーケティングに例えて
言うならば、
協会がつくる新しい文化を
広めていくために、
どれだけ土を耕せるかが
大事になる。
これがすごく大事なこと。
お教室の規模感や
セミナービジネスとしての“協会”ならば、
文化をなじませなくても
サービスの普及でうまくいく。
けれども、
尊い理念を実行すべく
大きな協会をイメージしているならば、
自分たちの文化を浸透させる土壌を
耕していかなければならないのだ。
見ている世界が
同じになるようにすることが、
とても大事になる。